
前回、その土地にどれくらいまで1階部分をつくっていいのかを定めた指標である「建ぺい率」について少し触れさせていただきましたが、一般的な住宅地の場合、建ぺい率は60%であることが多いです。
ゆえに、そこに建てていい1階の面積は、土地の面積が50坪である場合30坪が上限であり、60坪である場合、36坪が上限ということになります。
そして、そう考えると60坪の土地である場合はもちろん、建てる家の大きさ次第ではたとえ50坪土地だとしても平屋を建てることが出来るということになります。
では今回は、この観点から土地と家の関係性について考えていきたいと思いますが先程、土地面積が60坪である場合、そこには1階部分を最大36坪まで作ることが出来るとお伝えしましたが、仮に建ぺい率をいっぱいまで使ったとしたらその土地に残る余白は24坪ということになりますよね。
では、この残り24坪は一体どのように使われるのか。まず、家を建てるとなれば家の周囲に通路が必要となります。水道管を埋設したり、給湯器を置いたり、エアコンの室外機を置いたりするための余白です。
あるいは、軒があるお家だと屋根や軒先の樋が敷地からはみ出さないように。そして、この余白は建てる家によって多少の誤差は出るものの概ね10坪は必要となってきます。ゆえ、これを差し引くと残りは14坪となるのですが、続いて必要となるのが車を止めるためのスペースですね。
では、駐車スペースには一体どれくらい必要なのか。これも置く車の大きさによって必要となる奥行きが多少違ってくるものの、概ね1台あたり4.5坪必要だとお考えいただくといいかと思います。4.5坪=約15㎡15㎡=2.5m×6mという計算式です。かなり車が止めやすいなと感じるスーパーで引かれている白線の幅が2.5mなので、奥行きはさることながら幅に関してもゆとりがある感じですね。
これらをまとめると60坪という広さの土地には1階の総面積が36坪の家を建てつつ駐車場を3台確保することが出来るというわけですが、そんなわけで弊社では土地面積が60坪あるとしたら問答無用の勢いで平屋を建てましょうとお伝えさせていただいています。
ちなみに総面積36坪の家を分解すると、玄関ポーチ(外玄関)面積を1坪と仮定した場合、中庭面積が3坪(=6帖)だとしたら延床面積は32坪が上限、中庭面積が5坪(=10帖)だとしたら延床面積は30坪が上限、ということになるので、階段もなく廊下も極限まで減らすことが出来、かつ余分な部屋もつくる必要がない平屋だとかなりゆったりしたサイズ感で建てられるという感じですね。
ま、細かく言うと屋根がない中庭は建ぺい率に参入されないので、正式には上限いっぱいまで使ってはないんですけどね。
✔️50坪場合どうなるのか?
では、50坪の場合一体どんな感じになるでしょうか。この場合、建てていい1階総面積の上限は30坪になるため、敷地の残りは20坪となります。そして、そこから家の周囲余白10坪を差し引くと残りが10坪となるので、ここに停められる車は2台ということになります。
ゆえ、車を3台停めたいとお考えの方は建てる家を3.5坪〜4坪ほど小さくしていただかなくてはいけません。総面積26坪〜26.5坪ですね。
では、仮に先程同様に玄関ポーチ(外玄関)面積を1坪、中庭面積を3坪(=6帖)と仮定してみると確保することが出来る床面積は22〜22.5坪ということになりますね。
となると、3人家族であるなら平屋を建てることは出来ますが、大抵の場合、2階部分をつくらざるを得なくなるといった感じではないでしょうか。
車が2台でいいなら26坪前後床面積をとることが出来るので全然、平屋を建てることが出来るんですけどね。
いかがでしたか?
50坪、60坪という広さがどれくらいの広さなのか少しイメージしていただけたでしょうか。
というわけで、これから土地探しをされる方はぜひ参考にしていただければと思います。
それでは、、、
追良瀬
(追伸)
外にも庭がつくりたいとお考えの方は、もっと土地を広くするか、あるいはもっと家の面積を小さくしないといけないので、それも加味しつつ自分にとって必要な土地面積を算出してみてください。