
原発の稼働停止状態に加え原材料費高騰の影響によって電気料金が高騰していっていますが、化石燃料の使用を撤廃しようとする脱炭素の動きが無くならない限り電気料金単価が落ち着くのは難しいのではないでしょうか。
原発はもちろん、原発に次いで電気の製造コストが安い火力発電も縮小傾向になり、その代わり電気製造コストがかなり割高な風力発電、水力発電、バイオマスなどの再生可能エネルギーが今後の電気製造の主役になっていく可能性が高いですしね。
そんなわけで電力の消費を最小限に抑えるために省エネに優れた住宅にするのが当たり前になってきたし、そのダメ押しとして省エネ住宅じゃないと住宅ローン減税を受けられなくなったため、恩恵の大きい住宅ローン減税を受けるために否応なく省エネ住宅を建てなくてはいけなくなりました。
✔️省エネ住宅にするだけで光熱費は削減出来るのか?
とはいえ、ここで疑問になるのが省エネ住宅にすればそれだけで光熱費を削減出来るのか?ということです。
確かに、断熱の強化によって冷暖房による電力消費を最小限に抑えることが出来るし、それに加えて冷暖房設備自体の性能も上がっていることからそこに関しては光熱費削減が期待出来るのは事実です。
しかし、国が公表しているデータによると家庭における電力消費の中で冷暖房が占める割合は年間を通してわずか28%しかないため、仮にその消費量が30%抑えられたとしても全体の7.4%ほどの削減に止まってしまいます。
数字に直してみると、仮に年間約20万円光熱費がかかるとしたら省エネ性能アップによる削減費用は年間で約14,800円だということですね。
✔️光熱費の盲点
ほとんどの人が光熱費の7割〜8割ほどを冷暖房が占めていると思い込んでしまっていると思いますが、実際のところはそうじゃなく1年中稼働する給湯器が冷暖房と同じ28%を占め、それ以外全てを冷蔵庫や照明といった家電製品が占めています。
そして、これまた1年中稼働する冷蔵庫が最も電力を消費すると言われていて古くなった冷蔵庫となればなおのこと電力を消費すると言われています。では、これらは省エネ性能をアップすれば電力消費を削減することが出来るのか?もちろん出来ませんよね。
断熱性能が高いから給湯器の使用量が減るわけではありません。
断熱性能が高いから冷蔵庫の電力消費が減るわけでもありません。
断熱性能が高いから照明の電力消費が減るわけでもありません。
✔️太陽光発電の設置は不可避
冷暖房費も含め、全ての電力消費を抑えるためには太陽光発電の設置しか方法がありません。あるいは何千年も昔のような生活をするか。
太陽光発電を設置すれば、昼間の家電や給湯、そして冷暖房で消費する電気を全て自家発電で賄うことが出来ます。そして、高騰する昼間の電気を買わなくてよくなることで、心置きなく電気が使えるし、かつ、電気代抑えることが出来ます。昼間に洗濯機・給湯器・炊飯器・食洗機・掃除機などをタイマーで使用するように設定しておけばなおのこと抑えられますしね。
というわけなので、省エネは暮らしの質の向上にとっても大事なことではあるのですが、決してそれだけで光熱費が大幅に抑えられるわけではなくそれを実現するためには太陽光発電の設置も不可避であることを覚えておいていただければと思います。
それでは、、、
追良瀬