
現在、人気急騰中の平屋ですが
どんな平屋にするかによって家づくり全体にかかるコストが大きく違ってきます。
そして、その建て方の違いはコストに違いを生じさせるだけじゃなく
「暮らしの質」にも大なり小なり影響を及ぼすことになります。
例えば、「中庭」がない平屋は採光を外周部から確保する必要があるため、外周部にはそれなりの大きさの窓をつくることになりますが、そうなると、その窓からは採光とともに視線までも入ってくるため、基本、ずっとカーテンが開けられない状態になってしまいます。
そして、家の中が暗くなり朝から照明なしでは暮らせなくなるし、外の景色を見ることも出来なくなります。
他方、「中庭」をつくれば人の視線を気にしなくていいため、そのためにカーテンをつける必要がなくなり、そこから光がたっぷりと入ってきて、かつ、家の真ん中から取った光が家の端まで拡散していってくれるため、日中、安定した明るさをもたらしてくれます。
晴れの日はもちろん、曇りや雨の日でも。かつ、その窓の向こうに広がる空や景色を見ることも出来ます。
続いて、ウッドデッキについて。
「中庭」がない平屋は基本、ウッドデッキも人から丸見えの場所につくらざるを得ません。
結果、最初のうちはバーベキューや遊び場として多少使ったとしても、どんどん使わなくなり、遅かれ早かれ全く使わない「ただのお飾り」と化してしまいます。
他方、「中庭」をつくりそこにウッドデッキをつくれば、プライバシーが担保されているため持て余すことなくふんだんに使うことが出来ます。バーベキューをするのはもちろん、単純に食事をとるにしても、テントを貼ってキャンプ気分を味わうにしても、プールを出して水遊びをするにしても、まったりとお酒を飲むにしても、ハンモックで昼寝をするにしても、です。
しかも、そこで遊ぶ子供の姿を見ながらキッチンやリビングで家事をこなすことだって出来ますしね。わざわざ、家事の手を止めて子供を外に遊びに連れて行かなくても、です。
これ1つを取ってもかなり大きく違うことがお分かりいただけたのではないでしょうか。
最後にもう1つ。それは洗濯の動線です。
そもそも平屋になれば、上下移動がなくなり平行移動だけになるので、2階建てよりかは便利になっているんですけどね。とはいえ、あなたが晴れた日や花粉を気にしなくていい日は、外に干して乾かしたいとお考えであれば、「中庭」のあるなしによってこれまた大きな違いが生じます。
「中庭」がない平屋だと、勝手口を出て隣家との間のスペースに干しに行かなくてはいけないため、ノーメイクやパジャマのままではこの作業がやりにくいのに対し、「中庭」があればここに干せばいいので、身なりのことを一切気にする必要もなければ、時間帯も一切気にする必要もありません。
また、勝手口を出て外にいくとなれば、夏は汗だくになるし、冬は手や足がかじかむ、そして、そんな中何回も洗濯物の出し入れをしないといけないという大変な状況になるのに対し、「中庭」があれば、干すも取り込むも数歩の移動だけで全てが片付くため、暑い、寒い、面倒臭いという思いを全くしなくてよくなります。
いかがでしたでしょうか?
単純に平屋にすればそれだけで暮らしやすくなるわけではないこと、そして、間取りのつくり方によって暮らしの質に大きな違いが生じることにお気づきいただけたのではないでしょうか。
というわけなので、これから家を建てる方はこの違いをご理解いただいた上で家づくりを進めていただけたらと思います。
それでは、、、
追良瀬