家づくりでは、住宅ローンに関する費用や火災保険、登記費用など、いわゆる諸経費がかかることは広く知られています。しかし実際には、それ以外にも見落としやすい支出がいくつもあります。
まず、あらかじめ想定しておきたいのが地盤改良工事費です。
地盤改良が必要かどうかは、地盤調査を実施しなければ分かりません。しかも、地盤の強さだけでなく、建物の大きさや形状、配置計画によっても工法や費用が変わります。間取りと配置が確定しなければ正確な調査ができないため、着工直前まで費用が読めないケースも珍しくありません。
改良が不要であれば問題ありませんが、必要と判定された場合、工事費は数十万円で済むこともあれば、100万円以上かかることもあります。だからこそ、最初から余裕を持って予算に組み込んでおくことをおすすめします。もし改良が不要であれば、その分を外構工事や家具購入に充てることもできます。
次に、新しく購入する家電や家具の費用です。
新居に入居するタイミングで、エアコンを新調する方は非常に多くいます。リビング用だけなのか、寝室や子ども部屋にも設置するのかによって、必要な台数は変わります。2026年現在は家電価格も以前より上昇傾向にあり、高性能モデルを選べば1台あたり20万円前後になることもあります。複数台設置する場合は、想像以上の出費になる可能性があります。
また、テレビや冷蔵庫、洗濯機などの大型家電も、家づくりに合わせて買い替えを検討する方が多いでしょう。特に冷蔵庫やエアコンは省エネ性能の進化が大きく、古い機種を使い続けるよりも電気代を抑えられるケースもあります。ただし、その分初期費用はかかるため、あらかじめ予算に含めておくことが大切です。
さらに、新居に合わせて家具を新調したくなる方も少なくありません。ダイニングテーブルやチェア、ソファ、テレビボードなど、リビングダイニングに置く家具は空間の印象を大きく左右します。こだわり始めると予算は膨らみがちですので、「いくらまでなら使ってよいのか」を先に決めておくことが重要です。
引っ越し費用も忘れてはいけません。
すべて自分たちで運ぶのか、一部だけ業者に依頼するのか、すべて任せるのかによって金額は大きく変わります。また、3月や4月などの繁忙期は費用が高くなる傾向があります。時期や曜日によっても料金が変動するため、ある程度幅を持たせて見積もっておきましょう。
そのほか、テレビアンテナやインターネット回線の工事費用、カーテン購入費用、外構の追加工事費、地鎮祭や上棟時の費用なども発生します。ひとつひとつは大きな金額でなくても、積み重なると数十万円規模になることもあります。
これらを予算に含めないまま家づくりを進めてしまうと、土地や建物にお金をかけ過ぎてしまい、結果的に住宅ローンの借入額を増やすことになったり、手元に残しておくべき貯蓄を取り崩すことになったりします。
だからこそ、「建物にいくらかけられるか」を考える前に、「別途いくら必要か」を把握することが大切です。自分たちにはどの項目がどの程度必要になりそうかを整理したうえで、土地探しや設計に進むようにしてください。順番を間違えると、後から調整が難しくなります。
まずは全体像をつかむこと。それが、安心して家づくりを進めるための第一歩です。
それでは、、、
追良瀬

